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文章の研究 バージョン1(2022年5月)

『本の設計について』

 実際の文章を分析する前は、「部・章・節・項」があって、その下に別のものとして(狭い意味での)文章、つまり段落やその段落内を合わせたものがあるというイメージだったのだけど、実際の情報構造としては「部・章・節・項・段落」があって、段落内があると言った方が正しいように思える。段落の変更には、文脈の切断という効果がある。もちろん段落を変えてもその続きを書いても良いのだけど、書かないことも可能で、一つ一つが論理的に独立しているという点で箇条書き的な構造をしていると言える(箇条書きでも前後を関係させても良いわけで)。段落を変更した後の空白に、箇条書きの黒点を打った所を想像してもらえると、その本質が分かりやすいんじゃないかと思う。黒点や星マークではなく空白なのは、文化の問題でしかない。
 段落内はそうじゃない。箇条書きの黒点を外して並べても、段落内のようにはならない。段落内では直前や二つ前の文などの言い換え(や説明)を含んでいたり、「だから」とか「そして」とかで直前や二つ前の文などと因果関係を持っていなければならない(123と文が並んでいるとして、2番目の文が3番目の文とそのような関係を持ち、3番目の文が1番目の文とそのような関係を持つ、というパターンもある)。そうしなければ普通は文章のようには見えない(もちろん辞書とかの例外はあるわけだけど)。これはとても大きな制約で、段落内を書くという行為は思考の自然な表現なんかでは全くない。各自で今すぐに手元の文章でその法則を確認してほしい。小学生の文章が「〜をした。〜をした。〜をした。楽しかったです。」という風になりがちなのも、この法則を教えられていない中で文章を書かされる時に時系列という因果関係に頼らざるを得ないことが原因だろう。

 伝統的なパラグラフライティング(パラグラフつまり段落+ライティングつまり執筆)では、段落全体の最初の一文で言いたいことを書いてそれ以降の文で説明していくようだけど、これは段落が論理的なまとまりを表していた方が美しいという意味でも、かつその論理的なまとまりの意図を最初に説明していた方が分かりやすいという意味でも、良い習慣なのだと思う。ただそのように書かれた文章にも例外はあって、「そして」だとか「だから」だとかで段落内で論理的に展開した場合は、最初の一文が段落全体を言い表していない場合が多い。それはなぜかというとおそらく、例えば「A→B」と論理を展開するとして、最初にその全体像を書いてAを書いてBを書いて、という風にすると冗長だし、展開の流れという意味でも読みにくくなってしまうからなんだろう。
 私のような文章の初心者は、「しかし」などの逆接の接続詞に注目した方が良い。因果関係を記述しようという時に、「だから」みたいな順接の接続詞ばかりで記述すると、内容が普遍的になりにくい。単純で、体系性を欠いたものになりやすい。もちろん順接ばかりで書けるは書けるんだろうが、「しかしこの場合はこうではない」とか書かれていないと、因果関係とか判断の記述という意味でも良くないんじゃないかと思う。(たしかフランスのバカロレアだったかでは、1文目→その説明→逆説→その逆説の説明→結論→さらに次の段落の1文目をその結論と関係させることで単なる羅列化を防ぐ、という流れを型として教えてしまうんだそうだ。まあたしかに逆説を入れるならそういう感じになるのだろうし、省いたり量を増やしたりだとかの応用まで考えると良い型なのだと思う。)

 この文章の最初に書いたように、段落までと段落内では全く情報構造が違うわけだが、段落までを箇条書きにできれば本全体の情報の設計は終わったと言えるだろう。論理展開がある段落も、その論理展開自体を言いたいことだと考えて、箇条書きにしてしまえば良い。
 例えば仕事でマニュアルを作る時には、テキストエディタ(メモ帳アプリのこと)に仕事の工程を箇条書きにして、似た部分や時系列でまとめて、更にそれぞれの工程の詳細や注意点を箇条書きで書き出せば、本全体の情報の設計は終わったと言えるだろう。その箇条書き自体が書けない場合は、実践や経験を更に蓄積させるか、本を読んで知識を蓄積させるか、なのだと思う。いや俺は本を書いたことは無いのだけどね(しかし俺個人が思うに、マニュアルは薄い方が良いし、本自体もなるべくなら書かれない方が良い)。
 ちなみに、箇条書きを作る上で、普遍的な法則はないだろうと考えている。例えば誰か人間の顔を説明するにしても、色々な特徴があり得るのだろうし、仕事のマニュアルとかでも、工程は部下に伝えるべきことは網羅的に書かれているか、更に各工程内の注意点も網羅的に書かれているかで、普遍的に弾き出されるわけではないだろう、多分。結局、箇条書きを作るのが本を作る上で一番難しいのだろうと思う。

 段落内は、パラグラフライティングという観点から言えばその箇条書きを各段落の一文目に配置して、分かりにくければ「というのも」とか「例えば」とか「なぜなら」とかで説明すれば良いのだと思う。実際の文章を読んで把握すれば良いと思う。


『読者の前提知識の想定について』

 専門家や特定の層を想定するなら別だが、読者の知識レベルは中学生ぐらいを想定するのが良いとされている。思うにこれは原理的な問題でもあって、現在の高校のカリキュラムは生徒間で差を付けるためのものなのであって、もし差が無くなれば差がつくように難しくなるわけだから、特定の層を想定していないならまず読者の知識レベルの基準にしてはいけない。


『文章における意図について』

 自分や相手の意図や目的が文章の構成部分として出てくることがあるので、それについて書く。

自分の意図と目的

 本全体だとか部だとか章だとか段落だとかの始めに、その論理的なブロックの意図が説明されることがある。あと、文章の最後で意図が達成されたことが宣言されないといきなり終わったように感じられる場合がある。

相手の意図

 その時代に主流の意見や相手が考えるだろうことへの反論は、ここに分類される。何と表現すれば良いか、この相手の意図を挫くような動きによって、自分の意図と目的は分かれていないのに相手の意図と目的はこのように分かれている。まあ逆に、そうじゃなくて自分の側だけで誘導して反論してみたいなことをすれば、ダイナミックで良い文章が書けたりもするのかもしれない。

相手の目的

 その文章を読むことによって相手にどういう利益があるかが説明される場合がある。最初の方で小話で相手の興味を引く、いわゆる「掴み」もここに分類されるだろう。


『以下の研究について』

 日本語の文章の接続詞、特にそれの意図の側面について、まとめて、解説を付けてみた。つまり、まず「フローチャート」などのいつもの区分で分類して、意図に関する単語とそうじゃないのを選り分けて、更に似たものを細かくまとめる感じだ。文例は「現代日本語書き言葉均衡コーパス」の検索ツール「少納言(https://shonagon.ninjal.ac.jp/search_form)」で探した。3例目では、接続詞のように使われているのは偶然に見えたので、それを示すためにあえて典型的じゃないものを選んだ。


『「集合論」、「フローチャート」、更には「集合論+フローチャート」とは何なのか』

 集合論というのは要するに、「何と何が同じか」「何が何を内に含んでいるか」を取り扱う概念だ。例えば「A of B」はBに含まれているAを意味していて、集合論に関係している。空間と時間だと、空間を司る概念だ。
 フローチャートは要するに、「A→B→C」でAからB、BからCを意味するような普段使っているようなフローチャートのことだ。例えば「A for B」はフローチャートに関係している。空間と時間だと、時間を司っている概念だ。
 空間を司るとか時間を司るとか書いたけど、実際には正確な表現ではなくて、例えば、空間においては何かと隣り合うことができなければならない。たとえ動きがない空間を想像するにしても、実際には動き得るが現に動きがない道や場を想像するはずで、つまり集合論だけでなくフローチャートも組み合わせなければ空間をモデル化することはできない。ちなみにフローチャートだけだと境界やまとまった存在をモデル化できない。縦軸だとか横軸だとかもモデル化できないだろう、縦に+1移動とかそういうまとまりもモデル化できないはずで。集合論やフローチャートが原理的であることを伝えるために、誤解を与える表現になってしまった気もするけど、つまり「集合論+フローチャート」こそがそのまま(時)空間を意味している。


『意図とは何なのか』

 ここで言う「意図」とは筆者や読者の意図のことで、つまり、語っている対象の論理構造とは関係ない筆者などの強調や推測のことだ。ただ、じゃあ「私はこの点に注目する」もこの理論で重点的に扱うかと言えばそうではなくて、その違いっていうのは論理式を適当に作ってみた時にどうなるかで見分けることができると思う。例えば「私はこの点に注目する」の場合、「私」の要素に「走る」だとかの他の動詞が入るみたいに「注目する」が入るという風な記述になるだろう。それに対して、「特に」の論理式とは何なのか。仮に「特に」の論理式があったとしても、それは書き手の強調を表すものでしかないんじゃないか。他には、「やはり」の論理式とは何なのか。

 しかしそのような基準で考えると、逆接は全て意図に関するものだ、と言うことができるだろう。例えば「人間はすべて哺乳類だ、やつは哺乳類じゃない、やつは人間じゃない」、この論理演算に逆接はない。「人間はほとんど哺乳類だ、やつは哺乳類じゃない、(なるほどならばやつは人間じゃないに違いない)、しかしやつは人間だ」、とまあ逆接が発生するのはこういう時で、読者や筆者の推測に対して逆接が発生している。

 どのようなものが意図に関する単語で、どういうものがそうじゃない(と俺が考える)のか、下に簡単に一覧にしてみた。「情報」の「1 情報の操作」が法則から外れているように感じられるかもしれない。けどおそらく、むしろこの「情報の操作」が原理で、強調だとかは「本題」だとか「補足」だとかの集合論やフローチャートにおける表れなのだと思う。集合論の「強調」がその構成要素を強めるような動きだとしたら、フローチャートの「付加」は判断やフローを強めるような動きだという点で共通している。



「意図に関するもの」
集合論
1 要素の強調
 特に
 中でも
 とりわけ

2 筆者にとっての確定と不確定
 少なくとも
 Aに限らず


フローチャート
1 付加
 しかも
 更に

2 筆者や読者の想定
2-1 想定
 やはり
 むしろ
 もちろん
2-2 基準からの因果と想定
 しかし
 にも関わらず
2-3 直前直後でなく全体の視点
 そもそも
2-4 文脈の無視
 とにかく


集合論+フローチャート
1 強調や付加
1-1 強調
 それにしても
 としても
 なお
1-2 付加
 それに
 それどころか
 そればかりか
1-3 本当の付加
 付け加えれば

2 筆者や読者の想定
2-1 普通の逆接
 だが
 なのに
 けれども
 ところが
 それでも
 それなのに
 これに反して
2-2 逆接的な要素
 ただ
 ただし
2-3 逆説的な全体
 もっとも
2-4 文脈の無視
 ところで


情報
1 情報の操作
1-1 本題
 すなわち
 つまり
1-2 補足
 ちなみに

2 筆者や読者の想定
 とはいえ




「意図に関しないもの」
集合論
 Aではなく


フローチャート
1 選択肢の指定
 また
 あるいは
 一方
 いずれにせよ
2 仮定
 もし
3 因果の指定
3-1 普通のやつ
 よって
3-2 基準からの因果
 だから
 なぜなら
3-3 必然的
 したがって


集合論+フローチャート
1 集合論
 だとすれば
2 フローチャート
 すると
 そうして
 そうしてみると
3 地点や存在
 そこで
 その場合
 それゆえ
 そのため
4 関係
 これに対して
5 順番
 一つは
 まず
 第一に
 次に
 最初に
 最後に


情報
1 具体
 例えば
 実は
 実際
 事実
2 部分
 その意味では
 というのも
3 等価
 言い換えると







1 集合論

1-1 普通の指定

 なぜ肯定がないかといえば、上で書いたように、イコールや含んだり含まれたりは通常の段落内での文と文との関係だからだろう。

Aではなく

〜せたいと思う価値基準で蔵書を揃えていた時は、市民は図書館に足を運ばなかった。そうではなく、市民の読みたいものを揃え、図書館に足を運ぶ回数が増えてくると、読んでもらいたい〜 『生涯学習時代の社会教育をつくる』 大嶋茂男(著)、国土社、1995年

〜する小さな存在なのだから、けして大いなるものに対して傲慢になってはならない。そうではなく大宇宙のやさしさに抱かれながら、それぞれに与えられた使命・役割を生き、そして与え〜 『小さきものの祈り』 新井容子(著)、情報センター出版局、2002年

〜ですから」 美人看護婦はホガラカに答えたが、実際に採血してみると、全然ちょびっとではなく、かなり大量なのであった。 朝が弱い上に血液を大量採取されたぼくは、すっかり元〜 『本家スバラ式世界』 原田宗典(著)、主婦の友社、1994年





1-2 意図

1-2-1 要素の強調
特に

〜し尿汚れ トイレの便器には、し尿による汚れや微生物による汚れなどが付着してくる。特に水洗トイレの場合には、排泄物に含まれる尿酸やリン酸などが洗浄水の中のカルシウムイ〜 『洗浄の基礎知識』 八木和久(著)/大木建司(著)、産業図書、1993年

〜よって現状の数値を明確にすることで、継続的改善ができているかどうかが実証できる。特に、著しい環境側面に関する環境負荷の数値は、できるだけ現状把握をすることが重要であ〜 『中小建設業のためのISO 14001導入読本』 志村満(著)、日本コンサルタントグループ、2005年

〜たりのミゾは、アルルやほかの知人の前で見せることはない。だがふたりきりになると、特にサタンのほうがどうしても、兄弟への嫌悪感をムキだしにしてしまうのだった。 『で?〜 『新・魔導物語』 山本剛(著)、角川書店、1997年


中でも

〜霧の夜”から一ヶ月―アルビオンはその国力をあげて、王都の復興事業にあたっていた。中でも、このウエストミンスター寺院とここに隣接する国会議事堂に関しては陸軍工兵隊までも〜 『トリニティ・ブラッド』 吉田直(著)、角川書店、2003年

〜、『モダン・ゴルフ』が他と一線を画したのは、スウィングを理論的に体系付けたこと。中でもスウィングプレーンという発想が初めて定義され、それまで勘で行われてきたスウィング〜 『GOLF DIGEST 2001年6月号(第41巻第8号)』 川野美佳(著)/金井清一(著)、ゴルフダイジェスト社、2001年

〜いたのだろうか。幸せな眠りだった。 しかし、悲劇はやってきた。私の無菌室は病棟の中でもナースステーションから一番遠いところにあった。 まず、予定通りに一番奥の私の部屋〜 『生きてるってシアワセ!』 大谷貴子(著)、スターツ出版、1998年


とりわけ

 「中でも」とほとんど同じ

〜ない人間の一人ではないことを断わっておこう。むしろよく利用するほうであると思う。とりわけ外国を旅行しているときには(だからこそ、そこでの観察の結果を〈比較文化〉の材料に〜 『比較文化キーワード』 富永茂樹(著)、サイマル出版会、1994年

〜いるはずだ。人間の心理として、引き金を引くよりは薬をのむほうがはるかにたやすい。とりわけ、本人があまり乗り気でない場合はね」 「つまりあなたは、自殺が彼らの意思じゃなか〜 『こぼれる魂』 アレックス・カーヴァ(著)/新井ひろみ(訳)、ハーレクイン、2004年

〜造はまだロマネスクだったが、イタリアでは一三世紀のあいだに、ドミニコ会の建築物、とりわけ一二〇九年に創設されたフランチェスコ会の建築物に広まった。アッシジのサン・フラン〜 『美術から見る中世のヨーロッパ』 ジャニック・デュラン(著)/吉田春美(訳)、原書房、2005年




1-2-2 筆者にとっての確定と不確定

 この項目を設置するかどうかはかなり迷った。例えば「Aに限らず」は論理式でもあり得るのではないか。しかし、「少なくとも」の文例を見ても筆者の推論、ここで説明したい意図に関わっているように見えたので、設置した。もし設置しない場合は理論を練り直す必要があるだろう。

少なくとも

 何かを確定させるような単語。

〜まな荷を担うのが、マリス家の人間は不得意なのだ。それに、テスはナンシーとは違う。少なくとも、付き合いはじめたころのナンシーとは違う。刹那的な関係に満足するタイプではないの〜 『フィアンセは当店で』 Braun Jackie.(著)/黒瀬みな(訳)、ハーレクイン、2001年

〜だ彼女の好みそうな音楽が、くぐもった低音を響かせながら壁越しに聞こえるばかりだ。少なくともボリュームは下げているらしく、リンプ・ビズキットのサウンドは静けさに包まれた湖へ〜 『水辺の幻惑』 アン・スチュアート(著)/村井愛(訳)、ハーレクイン、2004年

〜磁気単極子問題を解決するためには、加速膨張が、加速の始まったときの宇宙の年齢の少なくとも七〇倍は長くつづかなければならない。そうでなければ、初めは直径一ミリメートルだっ〜 『宇宙が始まるとき』 ジョン・バロウ(著)/松田卓也(訳)、草思社、1996年


Aに限らず

 限定の否定。ちなみに限定とは、「他の否定の確定」ではないか。

〜テムとどういう関係にあるのか」という、より根元的な問題だ。実はヘテロセクシュアルに限らず、レズビアン/ゲイ/バイセクシュアルというカテゴリーも、そしてセクシュアル・オリ〜 『知った気でいるあなたのためのセクシュアリティ入門』 村上隆則(著)、夏目書房、1999年

〜るのがつねであるが、けっしてそうした社会的批判を無視しているわけではない。 宗教に限らず、あらゆる団体・組織にはその光の部分と影の部分とがある。政党、病院、大学、スポー〜 『村上春樹スタディーズ』 井上順孝(著)/柘植光彦(著)、若草書房、1999年

〜放送作家だというのも納得できるサービス精神たっぷりの脚本で、とにかくクイーンの曲に限らず、有名ロック・ナンバーの歌詞やロック・ミュージシャンの名前が次から次へとセリフに〜 『PLAYBOY 日本版 2005年8月号(No.366、第31巻第8号)』 原田和典(著)、集英社、2005年






2 フローチャート

2-1 普通の指定

2-1-1 選択肢の指定
また

 「or」というよりは列記していっているような感じがする。

〜あまり薄くすると,部材の一部が急激に変形する図9(a)のような局部座屈が生じる。また,施工中の損傷やさびによる断面の減少を考慮して,厚さは最小限6mmとする。図11〜 『最新建築構造入門』 青木博文(著)、実教出版、2004年

〜のですが、S15にRB26DETTをポン付けで載せることはできるのでしょうか? また、他にも必要なパーツや金額も教えていただけると幸いです。 あと、RB26DETT〜 『Option 2003年7月号(第23巻7号、通巻318号)』 永光やすの(著)、三栄書房、2003年

〜ちや状況はそれぞれ異なりますが、三人ともその強い圧迫からの解放を試みることなく、また弱音も吐かず、ぎりぎりの究極まで耐えて、結局は倒れてしまわれました。〜 『がんはやっぱりストレスが原因だった』 星野孝(著)、主婦と生活社、1994年


あるいは

 こちらが本当の「or」に近い気がする。

〜も、世界の大工場でもあるイギリスの熟練工からなる労働者社会の状態にもあてはまる。あるいは、地図では白人地区、つまり文明化された地域の一つと記されているアイルランドにも言〜 『森の生活』 ヘンリー・D・ソロー(著)/佐渡谷重信(訳)、講談社、1991年

〜がされて、状況をむき出しにされて、自分が誰なのかに直面せざるをえなくなる過程だ。あるいは、自分が誰でないかに―最終的には同じことだが。JM そして探偵とはふつう、出来合〜 『空腹の技法』 ポール・オースター(著)/畔柳和代(訳)、新潮社、2004年

〜ように聞こえた。 ついにジェイが最後の幕をめくったときには、夢から覚めたような、あるいは夢の中に迷いこんだような、おのれがおのれでなくなったように不確かな心地がしたくら〜 『薔薇のマリア』 十文字青(著)、角川書店、2005年


一方

〜に終始優しかったそうである。 長井頼子は発見されたものの、捜査に進展はなかった。一方、越智美佐子の遺体は妹の朋子によって確認された。 「姉は孤独癖があって、お休みの〜 『野性の証明』 森村誠一(著)、光文社、1978年

〜に仕事にとりかかるよう指示した。プロイセン軍はかなり抵抗したが、整然と退却した。一方英国軍はカトル=ブラの主要な十字路を執拗に守ったが、そこは、フランス軍が同盟軍〜 『ナポレオン』 ポール・ジョンソン(著)/ 富山芳子(訳)、岩波書店、2003年

〜にすれば手遅れでも、成功とはなんであるのかを身にしみて分かった人たちであり、その一方、成功者とはたいていの場合、昇りつめていくとき嘗め尽くした精神的混乱のせいで、な〜 『水源の秘密』 トマス・ハーディ(著)/林孝(訳)、論創社、2003年


いずれにせよ

〜この「問い」は知っていても「答え」は知らないという現象を生じたのかも知れない。いずれにせよそのような形で、直接的にまた間接的に日本人に広く影響を与えたことが、〜 『帝王学』 山本七平(著)、日本経済新聞社、2001年

〜職員との交流も図ることができて,刺激を受けることも少なくないという効果もある。 いずれにせよ,研修案内などは,速やかに回覧するなどして,意欲のある職員が,機会を逸しないよう〜 『精神障害者社会復帰施設運営ハンドブック』 寺田一郎(著)、中央法規出版、2004年

〜な影響をもたらすかを正確に思い浮かべるだけの想像力は持っていました。私は大臣に、いずれにせよ明日には開放することになっているのだから、それを数時間早めることに何の問題もない〜 『世紀末地球市民革命』 高野孟(著)、学習研究社、1992年




2-1-2 仮定

 「いずれにせよ」がある2-1-1に統合するか迷った。

もし

〜わったら、あたかも会議室に再入室するようなそぶりで、資料やノートを持っていこう。もし質問されたら、会議資料の配布係であると言おう(ホテルスタッフを含めて、すべての業〜 『ヌスムビジネス』 クレッグ・ピリジャン(著)/デュアン・スワジンスキ(著)/H・キース・メルトン(著)/内藤誼人(訳)、ソフトバンクパブリッシング、2004年

〜電話は切れた。―三谷は、しばらくの間沈黙した受話器を手にして、見つめていた。 もし、中山日出子が突然会社を辞めたら、それは却って、噂を認めたことになる。三谷としては〜 『本日は悲劇なり』 赤川次郎(著)、中央公論社、1994年

〜ありますので、しっかり見ておきたいところです。住友化学の場合、37億円ありますが、もし来期、為替が動かなければプラスマイナス0です。ということは、来期は、経常利益が3〜 『エコノミスト 2005年4月1日増刊(第83巻第19号、通巻3748号)』 千葉日比魚(著)、毎日新聞社、2005年




2-1-3 因果の指定
2-1-3-1 普通のやつ
よって

 「AよってB」のように、純粋な因果関係の記述に使われているように見える。

〜ンコ玉を盗んだ疑いを持たれている。さすがの警視庁も紙切れを偽札とは断定できない。よって4人は偽札使用ではなく、窃盗容疑でお縄になった。こんな「偽札」が通用した「特許を〜 『パチンコ「30兆円の闇」』 溝口敦(著)、小学館、2005年

〜隊長たりし持永少将の言によれば、二・二六事件の計画構想は、十月事件そのままである。よって十月事件に関係せし幕僚が二・二六事件に関係しあるにあらざるかとの疑問自然に起こる〜 『「文芸春秋」にみる昭和史』 真崎甚三郎(著)、文芸春秋、1988年

〜相応な員数の判事および判事補によって構成される。その審判または裁判は、一人の裁判官で行われるのが原則で、特定の場合〜 『憲法概観』 大石眞(著)/小嶋和司(著)、有斐閣、1993年



2-1-3-2 基準からの因果
だから

 図示するならば「・→」みたいな感じで、ある基準から前方向の因果関係に使われているように見える。

〜つの間にかなくなって、現今に至っては血液だけが昔の様に循環していると云う話しだ。だから若し逆上する者があらば血液より外にはあるまいと思われる。然るにこの血液の分量は個〜 『吾輩は猫である』 夏目漱石(著)、新潮社、2003年

〜・シャックルボルトの深い声が聞こえた。「ヘスチアが、いま私と代わってくれたんだ。だからムーディのマントはいまヘスチアが持っている。ダンブルドアに報告を残しておこうと思〜 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 上巻』 J・K・ローリング(著)/ 松岡佑子(訳)、静山社、2004年

〜は既成の事実とされていることになります。民の反感は最初から予想されていることなのだから、それが起こっても、驚いたり、恐れたりすべきではない。予想されていたことがそのと〜 『旧約聖書の預言者たち』 雨宮慧(著)、日本放送出版協会、1997年


なぜなら

 図示するならば「→・」みたいな感じで、ある基準から後ろ方向の因果関係に使われているように見える。

〜点間の最短距離であることが、あまりにも当然の事実と化しているからにほかならない。なぜなら、先入観を排してよく考えてみると、「まっすぐ」とはあくまでも線の「質」のみを表し〜 『カント入門』 石川文康(著)、筑摩書房、1995年

〜ない。それが一つの社会研究スタイルとしてのリベラルな実用主義の本質的特徴である。なぜなら、もしあらゆるものが無数の「要因」によっておこるとするならば、われわれが実際の行〜 『社会学的想像力』 ライト・ミルズ(著)/鈴木廣(訳)、紀伊国屋書店、1995年

〜はしょうがないじゃないですか」という言葉なのです。 終わったことはしょうがない、なぜなら、過去を変えることはできないからです。時間は過去から未来へと一方の方向へと流れて〜 『営業のトッププロが教える「その一言」で相手の気持ちを動かす技術』 高城幸司(著)、ダイヤモンド社、2004年



2-1-3-3 必然的
したがって

〜sinnenが本来趣味判断の普遍妥当性請求を説明する、と主張することはできない。したがって嫌疑1の論証は無効である。〜 『芸術学フォーラム』 金田千秋(著)、勁草書房、1995年

〜うことは稀で,複数の技術者による意思決定の積み重ねの所産として成り立っています.したがって「組織としての技術倫理」を実現するためには,取り扱う個々の技術に関する,チームと〜 『実践のための技術倫理』 大場恭子(著)/札野順(著)/板倉周一郎(著)/野城智也(著)、東京大学出版会、2005年

〜敵機部隊の攻撃に備える。今日は前衛隊が、敵哨戒機に発見されたほかは、敵機を見ず、したがって交戦はない。 情報としては、一、第二十七駆逐隊はヌデニ島敵水上基地を湾外より砲撃〜 『機動部隊の栄光』 橋本廣(著)、光人社、2001年





2-2 意図

2-2-1 付加
しかも

 フローチャートの「条件」を付加しているように見える。

〜を、唯円という草ぶかい常陸(茨城県)住まいの農民同然の僧が文章にしたものである。しかも私的なメモといってよく、従って平安期の公式文章のように気どる必要がなかった。 唯〜 『この国のかたち』 司馬遼太郎(著)、文芸春秋、1990年

〜いる。 一方「シティオ」の連中は支給されたジャージか私服で、まるで統一性はない。しかも乱闘騒ぎとなったプレシーズン・マッチのせいで、顔に青い傷跡をこしらえている者もい〜 『龍時』 野沢尚(著)、文藝春秋、2004年

〜分泌系の病気では、脳下垂体より出るホルモンの異常のため、嘔吐を数十回も繰り返し、しかも一定の期間で繰り返します。したがって、このような症状を頻回に繰り返す場合は、専門〜 『名医の診察』 香坂隆夫(著)、講談社、1993年


更に

 「条件」を付加する「しかも」に対して、こちらは「フロー」を付加しているように見える。

〜木枯らし司法を斬る」で、「住民訴訟は、裁判所と行政が癒着している様な判決が多い。更に最高裁に至っては、勝率は、一割り前後で、此で三権分立と言えるのか」と発言された。〜 『つるはし人生からのスタート奮闘記』 池内一雄(著)、文芸社、2001年

〜合は足もとが寂しくなりがちなので、フレアなスカートで重みを作ってあげるのが大切。更にタイツをプラスしてパンプスとスカートを繋げ、隙間を作らないのがポイントスタッズパ〜 『Zipper(ジッパー) 2005年11月号(第13巻第11号、通巻第167号、No.148)』 石井真奈美(著)、祥伝社、2005年

〜んです」 そこまで言って将軍はノエルの顔を見た。そして一息つき、言葉を選びながら更に続けた。 「しかしながらこの場合、あなたが例の友人と二度と会わないというのなら、〜 『真夜中は別の顔』 シドニィ・シェルダン(著)/天馬龍行(訳)/紀泰隆(訳)、アカデミー出版、1992年




2-2-2 筆者や読者の想定
2-2-2-1 想定
やはり

 想定に合う。

〜聞こえ始めたとき、僕は監視哨を離れた。これから彼女が来ることはまずないだろう。 やはりこちらから出向かなければならないようだ。二十分もあれば着くだろう。しかし夕食時に〜 『最後の審判の巨匠』 レオ・ペルッツ(著)/垂野創一郎(訳)、晶文社、2005年

〜と村商工会事務局長の山本善夫さん。なれずしを“村おこし”に利用する町村は珍しい。やはり、滋賀県はいたるところ、「なれずし王国」なのである。 さて、肝心のふなずしである〜 『AERA(アエラ) 2002年1月14日号(第15巻第2号、通巻736号)』 福島義雄(著)、朝日新聞社、2002年

〜る。国家と仏教との結びつきは一面なかなか強かったけれど、仏教の宗教としての基礎はやはり集団ではなくて個人の魂にあったといわねばなるまい。 しかし一方、今昔物語の里人と〜 『古代人と夢』 西郷信綱(著)、平凡社、1993年


むしろ

 想定に合わない。

〜活用が鍵となる。だが、EIPの効用とは、社員の業務効率を向上させるだけではない。むしろ注目すべきは、必要な情報をパーソナライズして提供することで、社員一人ひとりのナレ〜 『エクステンディッドエンタープライズ』 吉田燿子(著)/浅利裕子(著)/神岡正夫(著)、九天社、2002年

〜つくからである。 菊乃はひとの手紙を開封することなどは、少しも悪いとは思はない。むしろ、かうして大ぜいの娘を預つてゐれば、当然の措置だと考へる。ただ雨に濡れたのをよい〜 『三島由紀夫全集 10』 三島由紀夫(著)、新潮社、2001年

〜筆もある。 といってもこれは地方に出かけたときのことで、ロンドンでのハドスンは、むしろ社交的な人間だった。ノッティングヒル、聖ルカ通りの、ヴィクトリア中期風の妙に古め〜 『鳥たちをめぐる冒険』 リチャード・カール(著)/黒田晶子(訳)、講談社、1992年


もちろん

 「やはり」が「→・」だとしたらこれは「・→」という感じがする。

〜飯の準備をして大忙しです。小昼飯とは、軽い昼食のことでおやつを意味していました。もちろん、労働のあとの夕ご飯がいちばんのごちそうですから、その準備もします。こうして、今〜 『名人板前日本料理の秘伝』 野崎洋光(著)、講談社、2004年

〜をかける。缶詰の燃料も用意していたのだ。部屋にはナイフもフォークもグラスもない。もちろん五徳もない。缶詰の燃料の上に直接カップラーメンを置けば、器が燃えてしまうだけだ。〜 『戦場特派員』 橋田信介(著)、実業之日本社、2001年

〜手にかじりついて体を張った。根性だけはほめてやる」 正臣さんも勘違いをしているがもちろん俺にそれを正すつもりはない。「だがな、どうせ体を張るんだったらきちんと喧嘩に勝て〜 『ひらひら』 池永陽(著)、集英社、2001年



2-2-2-2 基準からの因果と想定
しかし

 「だから」の「・→」のむしろ合わない版。

〜堪えませぬ。真に語るに忍びません」 「行こう! 行かねばならないのは私も分かる。しかし今さらどうやって行くのだ。そなたたち考えているのか」 剛、趙と載瀾は顔を見合わせ〜 『西太后 第9巻』 高陽(著)/永沢道雄(訳)/鈴木隆康(訳)、朝日ソノラマ、1995年

〜めぐる抗争は、もはや政治の舞台における主要なテーマではなくなったように見える。 しかし、こうした「定着」とともに、皮肉にも憲法がわが国政治社会においてリアルな意義を失〜 『憲法とその"物語"性』 佐藤幸治(著)、有斐閣、2003年

〜”こそは新しい詩の対象だった。詩から出発した林芙美子は、多くの小説を書きながら、しかし無名の群集を思うように常に詩に思いを馳せていた。「詩から出発していましたせいか、〜 『「総特集」林芙美子』 中島一夫(著)、河出書房新社、2004年


Aにも関わらず

 「なぜなら」の「→・」のむしろ合わない版。

〜、ビデオなのだからVE(ビデオエンジニア)の人は当然、モニターを持っている。それにも関わらず、滝田さんはモニターを見ようとせず、キャメラの脇に立っている。そして、どこからど〜 『シーナ映画とコーキ映画』 高間賢治(著)、晶文社、2001年

〜着する時刻の推定など、実に多くの知識を総動員し、そして瞬時に判断をしている。それにも関わらず、私たちは、車を運転しながら、鼻歌を歌ったりしている。それは、これらの知識や技能〜 『授業の基礎としてのインストラクショナルデザイン』 赤堀侃司(著)、日本視聴覚教育協会、2004年

〜が時代に合わなくなったり、まわりの人たちとの関係によくない影響を与えていたりするにも関わらず、意識や行動を変えようとしない。 気づきはときとして、「偏見」「先入観」というも〜 『やる気を生みだす気づきの法則』 菊入みゆき(著)、三笠書房、2004年



2-2-2-3 直前直後でなく全体の視点
そもそも

〜そのくらい計画性がない人間が、自分の死の準備なんて綿密に考えても意味がない。 そもそも葬式の日取りも知りません。せいぜいやっているのは、家族のために借金を整理できるよ〜 『死の壁』 養老孟司(著)、新潮社、2004年

〜れないのか。アジアと密接するオーストラリアとニュージーランドもなぜ加えないのか。そもそも東アジア共同体構想の基礎となっているようにみえるアジアでの自由貿易協定も本来なら〜 『中国「反日」の虚妄』 古森義久(著)、PHP研究所、2005年

〜社会ではそれぞれのもつ能力や努力により所得に格差が生ずる。格差の発生が自由競争のそもそもの狙いであり,それが勤労意欲を高め,また,人的・物的資源の自由な移動を促すことに〜 『セメスター法人税法』 鈴木明男(著)、税務経理協会、2003年



2-2-2-4 文脈の無視

 想定があって文脈の無視もある。

とにかく

〜そろうと、やはり他の門弟とは、悔しいがスケールがちがうなあと、思わざるをえない。とにかく、まん中のヤヤコシイとこはさっぱりわからずに読みとばしても、何かわからんが決めは〜 『小説道場』 中島梓(著)、光風社出版、1992年

〜にふるまう。*身の回りのケアをしない 夕飯を作らない、洗濯をしない、などなど。 とにかく、日常の「宿題」を徹底的にすっぽかす。「あなたなんかどうでもいいのよ」、という意〜 『フランス人の手づくり恋愛生活』 佐藤絵子(著)、祥伝社、2003年

〜いるが、彼らが死んだ年代は、実際には三〇年ほど隔たっている。芝居の設定では、夜はとにかく暗く寂しいところだったようだ。しかし柱を立てる穴は生々しいが、小塚原に比べるとと〜 『江戸を歩く』 田中優子(著)、集英社、2005年






3 集合論+フローチャート

3-1 普通の指定

3-1-1 集合論
だとすれば

〜も不思議ではない。 同じ思いは、ミケランジェロの描く父なる神の像にもあったろう。だとすれば、彼の描く神の像が、永遠の少年の理想の父としての威厳に満ちているのも自然である〜 『二時間のモナ・リザ』 西岡文彦(著)、河出書房新社、1994年

〜にもできっこないし、する必要もない」 その通りだ、と今更ながらに美沙緒は思った。だとすれば、自分がしたことは何だったのか。人の全容を明らかにしようと企んで、岩崎昭吾がかつ〜 『CLASSY. 2002年12月号(第19巻第12号)』 小池真理子(著)、光文社、2002年

〜えれば、観念なるものは本来それが指し示すなんらかの意味での実在と対応しているものだとすれば、「無限」の観念にはそれに対応する実在がこの宇宙の中にはない、ということだ。それ〜 『倫理の復権』 岩田靖夫(著)、岩波書店、1994年




3-1-2 フローチャート
すると

〜るころには、外洋特有のうねりが巨艦を揺らし、次第にローリングが強まっていった。 すると、先刻までデッキで艨艟の訓練に見入っていた数十人の招待者の人影はすっかり消えて、〜 『発明なんかどうですか?』 高橋昌義(著)、総合法令出版、1996年

〜札幌のグルメは横浜の店には行ったことすらないとしてもその店のことを知っている。すると,周知性はそこまで及んでいるということになろう。 以上を要するに,周知性という要〜 『知的財産法』 田村善之(著)、有斐閣、2003年

〜母親は、口で位置を教える。亜弓はやっと母親の意味を理解する。言われた通りにすると、あっけないほど簡単に、乳母車は乳母車になった。 亜弓はもう一度自分のセダンに戻〜 『バーバラが歌っている』 落合恵子(著)、講談社、1993年


そうして

〜刀』とは「相手に対して友好的な態度を取り続け、まるで敵意がないかのように振舞う。そうして、十分に油断したところで翻り、一気に相手を仕留める戦略」である。 至極単純なよう〜 『孫子に学ぶプロジェクト管理』 三木崇行(著)、翔泳社、2005年

〜資が無駄にならないためにも、意欲のある人たちに集まってもらいたかったわけです。 そうして、ようやく一九九六年一二月に募集をかけるところまでこぎつけました。 近隣市役所広〜 『やさしい人をつくる公園へ』 亀山始(著)/松嵜由利子(著)、新樹社、2004年

〜にある天賦の才能を信じることなく、みんなと同じ方法を選ぶ。つまり、ほかのみんながそうしているから…という理由で行動するのだ。こういう人は疑問を持つこともなく、ただみんな〜 『金持ち父さん貧乏父さん』 シャロン・レクター(著)/ ロバート・キヨサキ(著)/白根美保子(訳)、筑摩書房、2000年


そうしてみると

〜ことを褒めているけれど、だんだん危険なものを感じるようになっていたようですね…。そうしてみると、あの人はやっぱり「本能寺」の時点で死んでよかった。*荒木村重の反乱 信長に属し〜 『たかが信長されど信長』 江坂彰(著)/津本陽(著)/遠藤周作(著)、文芸春秋、1992年

〜湯の道具の事申すに及ばず、目にて見るほどの物の善悪を見分け」る力のことであった。そうしてみると、玄哉を「目も利かず」とした宗二の評価が正しかったかは疑問となってくるのである。〜 『千利休の「わび」とはなにか』 神津朝夫(著)、角川学芸出版;角川書店(発売)、2005年

〜じ撮影地点の写真が複数ある場合には、出来映えの良いものを一つ選ぶ方針で臨んだが、そうしてみると、金兵衛とファルサーリの同じような写真が残ることが多かった。両者の一騎打ちではた〜 『幕末明治横浜写真館物語』 斎藤多喜夫(著)、吉川弘文館、2004年




3-1-3 地点や存在
そこで

〜止すると憲法に違反することになるので、最低限の手段は個人にも認めざるを得ない。 そこで、街宣車の運行、掲示板へのポスター掲示などは政党だけでなく候補者個人にも認める。〜 『日本改造計画』 小沢一郎(著)、講談社、1993年

〜とができる。「文学の科学」は、ここではもちろん来たるべきものとして語られている。そこで考えられていたのは、おもに物語や詩的言説の分析に代表されるような文学的「ディスク〜 『文学理論』 大浦康介(著)、岩波書店、2004年

〜て、独断とヘンケンに満ちた私の旅は、開始されたのである。 函館まで飛行機で行き、そこで夜汽車に乗り換え、札幌につき、また夜汽車に乗り、網走に到着し、風呂に入って、また〜 『こんな女と暮らしてみたい』 高橋三千綱(著)、青春出版社、1980年


その場合

〜可能性もあるからです。 再登録依頼情報もフィッシング詐欺警告もなかったとしたら。その場合、しばらく放っておきましょう。本当に再登録が必要ならば、再度メールは送られてきま〜 『なにが危険なの?』 内田勝也(著)/尾花紀子(著)/杉原五雄(著)/髙橋慈子(著)、岩波書店、2005年

〜かでもテキストを参照するときは、まずマーキングの箇所で間に合わせようとします。 その場合に、キーワードだけのマークでは、書いてある内容の論理的なつながりを想起できないの〜 『45歳からの資格が取れる超効率勉強法』 高島徹治(著)、日本実業出版社、2002年

〜彼の生前にこれが一書にまとめられたのではないが、その意向があったのは確かであり、その場合のタイトルも本書の通りの『革命のメッセージ』と想定されていた。 第二部、第三部に〜 『アントナン・アルトー著作集』 髙橋純(著)、白水社、1996年


それゆえ

〜ロゴスのほころび 絵画は、われわれの視覚能力に基調をおく身体表現にほかならない。それゆえ、理性的合理的な営みからは、もっとも縁遠いとも思える領域であろう。しかし、はたし〜 『ロゴスを超えて』 菅野孝彦(著)、芸林書房、2003年

〜ないほど無気力だった人間が、信じられぬような巧みな手段で自殺を果たしてしまう。 それゆえ、鬱病患者が入院した場合、付添は一刻たりとも目を離すなと命じるのが鉄則だ。看護婦〜 『どくとるマンボウ医局記』 北杜夫(著)、中央公論社、1993年

〜あの動物の途方もない凶暴性が天上の無垢と愛を象徴する純白の毛皮につつまれており、それゆえ、ふたつの相反する感情をわれわれの心中にもたらし、その不自然な対照がわれわれをお〜 『白鯨』 ハーマン・メルヴィル(著)/ 八木敏雄(訳)、岩波書店、2004年


そのため

 ほとんど「それゆえ」と言い換えることができるのだが、「それゆえ」が「それ→」だとしたら、「それ」の中にある「条件」に焦点が当たっている感じがする。

〜度を上昇させるのに対し,多価不飽和脂肪酸(P)はコレステロール濃度を低下させる.そのため,P/S比は1.0以上が望ましいとされている.現代日本人のP/S比は1.0であり〜 『食品の科学』 田中平三(著)、東京化学同人、2005年

〜学系を使用しているのに対し、AODは現行のDVDと同じ光学系を採用していること。そのため新たな設備投資をほとんど行うことなくAODに移行できるというメリットがある。肝心〜 『ASAHIパソコン 2004年3月1日号(通巻354号)』 杉本古関(著)、朝日新聞社、2004年

〜に、日本も参加すべきではないか、という主張が一直線で出てきてしまいます。そして、そのための法的な枠組みをつくりましょうということがひとつの促進力になって、PKO法成立に〜 『「国連中心主義」と日本国憲法』 浅井基文(著)、岩波書店、1993年




3-1-4 関係
これに対して

〜スンダ人は貴族や植民地期高級官僚の子孫を除けば名前は一つだけであることが多い。 これに対して、バタック人、ミナハサ人、マルク人、トラジャ人、フロレス人は氏族名を持ち、バタッ〜 『第三世界の姓名』 三平則夫(著)、明石書店、1994年

〜事処罰である。もはや民事訴訟による抑止力では、問題を解決できないとする婦人団体。これに対して、刑事処罰は「姦通罪」の復活であり、公的空間と私的空間の混同、ひいては法体系民主〜 『上海』 田島英一(著)、PHP研究所、2004年

〜授けるのである。アッラーフ・アクバルは「アクバルは神である」とも解釈でき、信者はこれに対してジェラ・ジェラルーハ「彼の栄光は偉大なり」と答えたものである。入信許可の決まり文〜 『ムガル帝国の興亡』 アンドレ・クロー(著)/杉村裕史(訳)、法政大学出版局、2001年




3-1-5 順番
一つは

〜その成否は二つの要素をうまく組み合わせることができるかどうかにかかっている。一つは、社会的高揚をぶち壊さずに、それを皇帝に受け入れられる改革の方向へと導き、民主主〜 『甦るニコライ二世』 エレーヌ・カレール・ダンコース(著)/谷口侑(訳)、藤原書店、2001年

〜瞬時に利用者に結果を提示するものである.サーチエンジンは大きく2種に分類される.一つはディレクトリ型といわれるもので,人間がカテゴリー別に分類・登録した情報の中から検〜 『医薬品情報』 大嶋耐之(著)、廣川書店、2004年

〜、腎臓が水液の代謝の調節を司るということです。水液の作用はさらに二つに分けられ、一つは飲食物から得た津液(水精)を全身の臓腑および組織や器官にめぐらせること、もう一つ〜 『よくわかる中国医学と漢方薬』 池永優美子(著)、日本放送出版協会、1993年


まず

〜大学入試は、さまざまな変遷をかさねてきたが、現行の制度では次のようなものだ。 まず、毎年十一月に実施される全国共通試験の「大学修学能力試験」を受験し、その成績をも〜 『韓流の源』 林鎬根(著)、光人社、2005年

〜ガルランという人物の登場する十三世紀の俗語文学作品といえば、まず考えられるのはジャン・ルナールJean Renartの『ガルラン・ド・ブルターニ〜 『中世の結婚』 G・デュビィ(著)/篠田勝英(訳)、新評論、1994年

〜ない印象がある。したがって、まずはエビデンス・ベースト・カウンセリングの発想を、まずはスクールカウンセラーをはじめとして、カウンセリングにかかわる職員がしっかりと身〜 『エビデンス・ベースト・カウンセリング』 嶋田洋徳(著)、至文堂、2004年


第一に

〜は、前述の福祉の世界の閉鎖性とも関連するが、主に以下の二点があげられると思う。 第一に、公的な福祉サービスの評価は、サービスを提供する側が、一方的に行なっている。 今〜 『アジアに学ぶ福祉』 小林明子(著)、学苑社、1995年

〜暮らしをまねくことが多い「裏経済」稼業から逃げだす目的で、ぞくぞくと軍隊に入る。第一に愛国的な動機や大衆に奉仕するという動機で入隊する者はほとんど誰もいない。ジャーナ〜 『アメリカ帝国の悲劇』 チャルマーズ・ジョンソン(著)/村上和久(訳)、文藝春秋、2004年

〜の完成した形態を与えられたといえます。 「近代経済学」成立の歴史的条件としては、第一に、最初の過剰生産恐慌が一八二五年イギリスではじまり、周期的に起こるようになりまし〜 『経済学の歴史に学ぶ』 福田泰久(著)、清風堂書店、2003年


次に

〜第四六四号、一九八九年九月、一二頁。 次に、図2は上下両院において、民主党の多数派が共和党の多数派に対立した投票の割合を示〜 『<講座>現代の政治学 第2巻』 藤本一美(著)、青木書店、1994年

〜れはのちにヨーロッパにおいても数学が諸科学に先んじて発達したのと同じ事情である。次に天文学はイスラム教徒の断食や礼拝の時を正しく定めるのに必要であり、また当時星の運〜 『ルバイヤート』 小川亮作(著)、岩波書店、1993年

〜はいかない 以上、相手の本心を知る手がかりとして、まず「ことばの表面」上の意味、次に「ことばの裏面」の意味を探り、同時に「ことば以外」(非言語コミュニケーション)も〜 『会社でうまくいくビジネスコミュニケーション』 岡部晃彦(著)、郵研社、2005年


最初に

〜載されています。これを利用して、オリジナルなデザインのラベルを作成してみましょう。最初に、利用する用紙のテンプレート設定から行います。1 「Ulead Label@On〜 『DVD MovieWriter 4オフィシャルガイドブック』 阿部信行(著)、ユーリード出版、2005年

〜ってしまいましたが、その攻撃にたいして、胃側の防衛軍である白血球部隊が反応します。最初に、機動部隊である好中球部隊が出撃します。そして、その報告を受けて、リンパ球を中心と〜 『ピロリ菌除去で潰瘍を治す』 榊信廣(著)、講談社、1998年

〜動してAccountオブジェクトをローカルRMIレジストリに登録できる。しかし、最初にレジストリを開始しておく必要がある。SunのJava SDKでは、rmiregi〜 『J2EEクイックリファレンス』 ウィリアム・クロフォード(著)/ クリス・マグノウスン(著)/ジム・ファーリィ(著)/デイビッド・フラナガン(著)/訳者不明、オライリー・ジャパン;オーム社(発売)、2001年


最後に

〜ろを行っているか。歪んでいる関節のストレッチを行っているか。これを確認しましょう。最後に、「良くなろう」という気持ちを持ち続けること。そうすると、みるみるキレイな脚になっ〜 『「美脚づくり」ストレッチ』 山田光敏(著)、主婦と生活社、1996年

〜輪の周りにインディアンの輪、そのインディアンを囲む兵士たちの三番目の輪が置かれた。最後に、自動車とトラックが全体を取り囲む。彼は仕上げると、私を見た。その時私は、彼がその〜 『他者の狂気』 トビ・ナタン(著)/松葉祥一(訳)、みすず書房、2005年

〜肺活量との関係などと結構能書きが多くて、これもさっぱりおもしろくない。 そして最後に散歩。これは要するに小さな旅である。気ままにぶらっと歩く。ゆっくり歩いたり、立ち〜 『ご隠居マニュアル』 鴻野日出男(著)、総合法令出版、1996年





3-2 意図

3-2-1 強調や付加
3-2-1-1 強調
それにしても

 否定とは限らない。文脈からの逸脱や強調のような。「特に」に近い。

〜こに並ぶビデオは既に一度見たものばかりで、彼の興味の対象からは外れつつある。 …それにしても、なぜ、アレを見逃していたのだろう。いい退屈しのぎになったのに。しかし、まあ、つ〜 『リング』 鈴木光司(著)、角川書店、1993年

〜者のこと。果ては、自社で取りつつある態勢のことなど、事細かに話した記憶がある。 それにしても、いったいどうやってここまで発展したというのだろうか。いまとなってはBが洩らした〜 『孫子に学ぶプロジェクト管理』 三木崇行(著)、翔泳社、2005年

〜に、おもしろいほうに変化していく。 いつだったか、そんな説を聞いたことがあるが、それにしても、どきりとさせてくれる電話だった。 が、よくよく聞いてみると、なんのことはない。〜 『姥捨てバス』 原宏一(著)、ベネッセコーポレーション、1998年


としても

 「にしても」は要素や曖昧な文脈からの逸脱や強調だったが、「としても」はもっとしっかりした文脈からの逸脱や強調で、元の文脈に対して否定的なことが多い。「にしても」と「としても」でそれぞれ言い換えることができるのだが、そういう傾向は指摘できるだろう。

〜石田三成は、天正十九年正月二十二日秀長の病死を機に利休を死に追いやったといわれる。としても三成を讒者と決めつけるには決定的史料が見当らないし、逆に住吉の周防田地のことで利〜 『千利休』 米原正義(著)、淡交社、1993年

〜にあるけれども、それが過ぎて安定してくれば、自ずと中間層が力をもってくるものだと。としても、それを待っていればいいというものではない。 私はその最も大きな鍵は今後の日韓関〜 『新スカートの風』 呉善花(著)、角川書店、2000年

〜と考えています。 たとえ自分の専門であったり、勧める方法を患者さんが選ばなかったとしても、ベストを尽くして対処するという態度が大切です。〜 『プライベートドクターを持つということ』 寺下謙三(著)、同友館、2001年


なお

 「中でも」や「とりわけ」にあり方として近い。

〜る。3 1の価額から2の価額を控除した金額が類似業種比準価額の株価増加額となる。なお,B,C及びDの金額の算定では,次の点にも注意を要します。Bの金額…計算上,改算〜 『非上場株式の評価と事業承継対策』 小池正明(著)、中央経済社、2001年

〜いうことである。シーニュとは同時に表現であり、その表現がもたらす内容でもある。 なおソシュールは「シーニュ」という用語が伝統的な「何かを指し示す印」という意味に受け〜 『言葉とは何か』 中尾浩(著)、夏目書房、2001年

〜のような問いを立てることができるのだろうか。ある記号の形式を提示しておきながら、なおそれが何かに対応しうるのか否かを知らないなどということが、ありうるだろうか。 あ〜 『論理哲学論考』 ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン(著)/野矢茂樹(訳)、岩波書店、2003年



3-2-1-2 付加
それに

 「それどころか」や「そればかりか」が場だとしたら、「それに」は存在だろう。あり方としては「しかも」が近い。

〜可能なことであった。四、五両月には、食糧それもとくに新鮮な野菜がつねに不足する。それに、その頃になると、大部分の農場では、家畜を屋内で飼育して牧草地や牧場で草を常食しな〜 『チェルノブイリの遺産』 ジョレス・A・メドベージェフ(著)/吉本晋一郎(訳)、みすず書房、1992年

〜してようやく夫をひと晩じゅうベッドに引きとめることができたとは、なんて皮肉なの。それに、ジャネットの言ったことは正しかった。確かにジャスティンはひと晩に三回の男、いいえ〜 『二人のバレンタイン』 Baird Jacqueline.(著)/春野ひろこ(訳)、ハーレクイン、2002年

〜している。顔ぶれを見渡すと、日系人の各種団体の書記長や会計係、日本語学校の教師、それに、陽灼けした体から魚くさい匂いを発散しているターミナル島の漁師が四、五人ほどいる〜 『二つの祖国』 山崎豊子(著)、新潮社、1983年


それどころか

 「更に」みたいな感じだ。

〜選手を怒って問い詰めてみても、決して彼らは自分の心を開こうとはしないでしょう。 それどころか、逆ギレではありませんが、自分のウソは棚に上げ、「ウソをついたのは、指導者のあな〜 『掟破りのコーチング術』 高畑好秀(著)、山海堂、2004年

〜像していたが、意外にも神保康明にとって人生最後の日の欄は、ちゃんと埋まっていた。それどころか、一日分のスペースでは収まらず、翌日、翌々日の欄とつづき、けっきょく一週間分〜 『時計』 吉村達也(著)、角川書店、2005年

〜アクセサリーを付けたところで、チャリはチャリであってクルマにはなれるはずもなく、それどころか本来の自転車としての機能をスポイルされていることに少年たちが気づいてしまったので〜 『バイシクルナビ no.3(2001 秋)』 田沼哲(著)、二玄社、2001年


そればかりか

 「それどころか」は外側からその「ところ」を扱っているのだが、これは内側から「ばかり」を突破していくような感じがする。それにとどまらず、というニュアンスが強い。

〜からよく声がかかり、貴社で提供している年収の数倍の金額が提示されることさえある。そればかりか、優秀な社員の流失が周囲の社員に喪失感をもたらし、士気を低下させ、その結果、連鎖〜 『明日のリスクは見えていますか?』 佐藤徳之(著)/平賀暁(著)/柴田励司(著)、文芸社、2002年

〜ぎて話題が次々飛んで散漫で、些細なことで怒ったり泣いたり、不安定な状態に思えた。そればかりか逸脱行為も目につき始め、深夜に友達に電話をかけまくる、カードで高価なものを無計画〜 『脳100の新知識』 小林清史(著)/森本清(著)、講談社、1991年

〜日本弁護士連合会をはじめとした30を超える単位会、高校サッカー関係者3千数百人、そればかりか日本PTA全国協議会と傘下の単位PTAが反対を表明した法案なんです。 有力紙の社〜 『PLAYBOY 日本版  2001年4月号(No.312、第27巻第4号)』 佐山一郎(著)/増川宏一(著)/猪瀬直樹(著)/石田和彦(著)、集英社、2001年



3-2-1-3 本当の付加

 3-2-1-2と統合するか迷った。「それに」はどんどん強調する条件を挙げていっているわけだが、意識を向けているだけで本当に付け加えているわけではないわけで、理論のブレをハッキリさせるためにも別にした。

付け加えれば

〜ない。ハイデガーにおける死の機能についてきみが述べていることは、決定的といえる。付け加えれば、ぼくにとりわけ身近な感じを覚えさせるものは、外交的な態度それ自体ではなくて、き〜 『ベンヤミン/アドルノ往復書簡1928-1940』 ヴァルター・ベンヤミン(著)/野村修(訳)、晶文社、1996年

〜し、出版されたのである(C.B.Stark,Bibl.321,p.93)。さらに付け加えれば、フォロネウス伝説はウルカヌスの神話ほどオタワの絵の多くの部分を説明づけてはくれ〜 『イコノロジー研究』 エルヴィン・パノフスキー(著)/塚田孝雄(訳)/永澤峻(訳)/浅野徹(訳)/福部信敏(訳)/阿天坊耀(訳)、筑摩書房、2002年

〜こんなところにも表れているのである。 ところで、人工か自然かという議論にひとこと付け加えれば、それを判断するのは基本的に、考古学の領域ではなく、地質学の領域だということであ〜 『「海底遺跡」超古代文明の謎』 倉橋日出夫(著)、講談社、2005年




3-2-2 筆者や読者の想定
3-2-2-1 普通の逆接
だが

 集合からの逆接。

〜に小さく穿たれた窓にはカーテンがかかっており、内部を覗けないようになってはいる。だが、時としてその小窓越しに、コーラン学習をしている子どもたちのアラビア語の独特の節〜 『いまを生きる人類学』 大塚和夫(著)、中央公論新社、2002年

〜巨大な神輿をぶつけ合ったり、時には死者を出すような過激な祭りさえあるらしい。 だが、たった今、一の目の前で落雷と同時に幕を開けたこの雷祭は、そのいずれとも違う印象〜 『金田一少年の事件簿 雷祭殺人事件』 天樹征丸(著)、講談社、1998年

〜めにすでに立派な内裏を造営してさしあげている。「慶長内裏」と呼ばれたのがこの御所だが、ご婚儀がきまるとすぐ、つぎは姫さま用の御殿を建て増ししはじめたのである。 徳川〜 『月宮の人』 杉本苑子(著)、朝日新聞社、1992年


なのに

 要素からの逆接。

〜る部分が一際濃い闇を作っていた。テニスコートにも、レストランにも、人は大勢いた。なのに、なぜか、ここには、浅川ひとりだった。カーテンを引き、時計を見る。八時五十六分。こ〜 『リング』 鈴木光司(著)、角川書店、1993年

〜にスッとなじんで「あれ、塗れてる?」って疑っちゃった。色が全然つかないんだよね。なのに、不思議なくらい毛穴は消えたの! で、かなりの透明感と素肌感。寺 そうなんだー。こ〜 『Zipper(ジッパー) 2002年10月号(第10巻第10号、通巻第127号、No.111)』 山本麻里子(著)、祥伝社、2002年

〜蔡瑁、もう一人は張允である。緒戦に大敗した彼らは、曹操の怒りをかって殺されたはずなのに、なぜここにいるのだろう。 二人を本営に引き据えたとき、 「丞相、たしかに蔡瑁、〜 『超・三国志-赤壁秘話』 今戸榮一(著)、光栄、1993年


けれども

 存在からの逆接。

〜いて、本のメタファーは絶対的な犯しがたいものから、滅びのシンボルに傾きつつある。けれども、本というテーマは、どうしてこうもくり返されるのであろうか。プラスのイメージであ〜 『本の美術誌』 中川素子(著)、工作舎、1995年

〜の原像を究明するこのなんとも不思議な物語には、相応しいタイトルではないだろうか。けれども、この物語の粗筋をこれ以上語らない。こうした幻視の小説を粗筋のかたちで説明してし〜 『別世界通信 新編』 荒俣宏(著)、イースト・プレス、2002年

〜どもの言いなりになっている。そして、それが子どものためになっているかのように思うけれども、そうじゃないんです。子どもというものは、成長していくためには、立ちはだかる壁に〜 『「ひと」として大切なこと』 渡辺和子(著)、PHP研究所、2005年


ところが

 場からの逆接。

〜石原氏がようやくその息子を認知したのは、九四年になってからのことだったという。 ところが、九九年四月に石原が都知事に当選した直後、再び『FRIDAY』〜 『石原慎太郎の値打ち。』 藤堂正臣(著)、宝島社、2002年

〜婦人雑誌のスタッフの一人であれば、「そうだ、それがいい」と同調したことだろう。 ところが幸か不幸か、志郎は恋愛中の老母を持つ息子、という立場にある。ほかの連中の意見に、〜 『花ある季節』 安西篤子(著)、読売新聞社、1990年

〜こまでその跡の主人達は進んでいるか判らない。最初私は、そう思って滑り出したのだが、ところが、生垣に沿って五十米突も進んだ処で、不意にその条痕は、なにか向うから来たものを避〜 『日本探偵小説全集 12』 大阪圭吉(著)、東京創元社、1989年


それでも

 指示語からの逆接。

〜に、聞き込みをやっているのだが、なかなか、これはという男を見つけ出せなかった。 それでも、翌日になると、何人かの名前が、浮びあがって来た。 いずれも、大山の周辺にいる男〜 『急行もがみ殺人事件』 西村京太郎(著)、実業之日本社、1987年

〜は平成大不況に生き残った者だけが住み、価格のほうも十分の一近くに落ちこんでいる。それでも、エステー・マンションといえば、夜の仕事の女性たちにはステータスであり、憧れであ〜 『夜の総務探偵』 廣山義慶(著)、廣済堂出版、2001年

〜東京での「特選漫才大會」「生きてるマンガ・爆笑漫才大會」のころから中耳炎を患い、それでも無理をして仕事をしていたのだが、ラジオ初出演という大仕事を終えて、上本町の赤十字〜 『わらわしたい』 竹中功(著)、河出書房新社、1992年


それなのに

 「それでも」の要素版。

〜・カラーのスーツのまわりに聖像の後光のように輝いていた。畜生、まだ九時十五分だ。それなのに、おれは二日酔いの頭と野心に燃えるラテン系の男という問題をかかえている。これ以上〜 『笑う犬』 ディック・ロクティ(著)/石田善彦(訳)、扶桑社、1991年

〜江戸を出発していないし、関東方の諸将の大半は、まだ出陣をしていないのである。 それなのに、何故、籠城ときめこむのか。 おそらく、大坂城という稀代の巨城に、 (たよりきっ〜 『真田太平記』 池波正太郎(著)、朝日新聞社、1985年

〜だっ子のようにふくれた。本や雑誌はスポーツマン向け以外のものは読んだためしがなく、それなのにアラブ・イスラエル問題からアメリカン・バレーまでなにごとにも揺るぎない意見をもっ〜 『闇の囁き』 ディーン・R・クーンツ(著)/柴田都志子(訳)、光文社、1990年


これに反して

〜の前の敵を叩き、戦争に勝利できるような軍人肌の将軍ではなかったのかもしれない。 これに反して、児玉源太郎は、極めて決断力のある特質をもち、決断したことを断行する強い意志をも〜 『児玉源太郎』 神川武利(著)、PHP研究所、2004年

〜日本人の精神的価値とは、ここまでもつて来た勤勉精神だけしか勘定に入つてゐない。 これに反して、「日本はまだ貧しい派」の新帰朝者は、ヨーロッパやアメリカの社会保障や個人蓄積〜 『三島由紀夫全集 決定版 34』 三島由紀夫(著)、新潮社、2003年

〜書簡の長さは、様々であって、第三信までですでに全体の約三分の一が費やされており、これに反して最後の三通は、あわせて全体の八パーセントにも満たない。量だけから内容の重点を決〜 『ペスタロッチ』 長尾十三二(著)、清水書院、1991年



3-2-2-2 逆説的な要素
ただ

 逆説的な部分。3例目は意味が違うのだが、大元はここから来ているんじゃないかと思う。

〜[倒置] 日本語でも「もし」を省略して「〜だったら」と表現する場合もありますね。ただ、英語の場合は語順が変わることと、書き言葉がメインで使われるということが特色です〜 『大人のための英文法がよくわかる入門講座』 国生浩久(著)、中経出版、2002年

〜喜んだことを覚えている。天涯孤独だった保田は、予予身を固めたいと望んでいたのだ。ただ詳細を知った後、保田はこの縁談は多分駄目だろうと思った。 聞けば先方には家業があ〜 『塗仏の宴』 京極夏彦(著)、講談社、1998年

〜表となる日本的な象徴建築の出現こそ望まれた。建築家は自らを顧み,ほとんど沈黙し,ただ忙しく各自の道を歩み続けたといえる。図5.16 国会議事堂上棟式〜 『新建築学大系』 山口廣(著)、彰国社、1993年


ただし

 逆説的な部分+動き。

〜では七六・一から七六・五メガヘルツの中から好きな周波数を選ぶことになっている。 ただし、出力はいずれも一〇W(ワット)だから、放送は、せいぜい五キロ四方ぐらいしか及ば〜 『マルチメディア・ビッグバン』 竹村健一(著)、太陽企画出版、1997年

〜のではなく、自分の意志や気持ちをいかに表現するかが重要なのでは?」と荒木先生。 ただし、言葉は共感を引き出す重要なツールでもある、と目白大学の渋谷昌三先生は指摘する。〜 『美的(BITEKI) 2005年5月号(第5巻第1号、通巻49号)』 永峯美樹(著)、小学館、2005年

〜してですか? と警部が畳みかけ、貫太郎は低い声をますます低く押し殺して、両方です、ただし徹子と杉村がどんな交際をしているのかは存じません、とかろうじて答えて口を結んだ。〜 『笑ってジグソー、殺してパズル』 平石貴樹(著)、東京創元社、2002年



3-2-2-3 逆説的な全体
もっとも

 逆説的な全体。なにか俯瞰して否定するような。3例目はこれまた意味が違うのだが、類似性はある気がする。

〜自民党は率先して普及させようという立場でしたから、私も二着買って、着ていました。もっとも、夏が終わる前に、洋服ダンスの奥にしまわれる運命でしたが。 もうひとつの目玉、夏〜 『中央公論 平成13年9月号(第116巻第9号、1408号)』 奥島貞雄(著)、中央公論新社、2001年

〜った人たちもまた、自殺作家です。とくに三島由紀夫だけがということはありません。 もっとも、三島由紀夫は中でもいちばん周囲に迷惑をかけつつ自殺した作家であり―おそらくはそ〜 『ねじまき鳥の探し方』 久居つばき(著)、太田出版、1994年

〜を担う目。メイクを変えるといちばんに気づかれる箇所だけあり、顔の中でのバランスをもっとも重視したいところ。眉[mayu]眉の形には流行がありますが、30代半ばを過ぎたら〜 『ブランドコスメ 2004 autumn & winter』 小石幸子(著)、双葉社、2004年



3-2-2-4 文脈の無視
ところで

〜陸貝が住んでいるが、海生の貝類にはこの島の海岸だけにいるというものは一種もない。ところで、われわれは海生の貝類がいかにして拡布されるかということを知ってはいないのである〜 『種の起原』 チャールズ・ロバート・ダーウィン(著)/八杉竜一(訳)、岩波書店、1990年

〜コンサルティング会社に就職するといった伝統があり、彼女もそうしたひとりである。 ところで、Cさんがコンサルティング会社を志望するようになったのは、単にゼミで学んだ専門性〜 『大学生の職業意識とキャリア教育』 谷内篤博(著)、勁草書房、2005年

〜かじか、いろんな雑誌で見ます。雑誌によっていろいろちがうのもおもしろいですけどね、ところでわたしは三月二十日生まれなんです。およそ三月二十日ぐらいから四月の二十日ぐらいま〜 『空想書房』 安野光雅(著)、平凡社、1992年






4 情報

4-1 普通の指定

4-1-1 具体
例えば

 理論の一例。

〜う言葉を投げつける。こうした親戚の態度にも、心の狭さとこの見下しが現れている。 例えば、リオデジャネイロから出稼ぎに行った二世の娘リョーコは、病気にかかり東京都東村山〜 『日系人証明』 渕上英二(著)、新評論、1995年

〜既存水資源利用・管理システムの枠組みを超えた広がりを持つ点をあげることができる。例えば,節水型都市システムの構築を目指し,末端水消費現場で節水コマの導入を図ろうとした〜 『水資源政策の失敗』 伊藤達也(著)、成文堂、2003年

〜れている。その他の機械でも部品の加工に要する時間の大幅な短縮が達成されているが,例えば研削盤では18分から4分に,歯切盤では90分から40分に,かさ歯車形削り盤では5〜 『ヴァイマル期ドイツ合理化運動の展開』 山崎敏夫(著)、森山書店、2001年


実際

 理論と理論になる前の実際との関係。

〜マーク社の経営陣と口やかましいコンサルタントたちが多くの時間をかけたに違いない。実際、このミッション・ステートメントは見栄えが良く、ぼんやりとしながらも温かみがある〜 『マーケティング・ゲーム』 エリック・シュルツ(著)/足立光(訳)、東洋経済新報社、2002年

〜とした旅をしたというもので、「政治家のいけにえだ」の声も郵政省内部からきかれた。実際、政官界への波及があれほどいわれながら、立件されたのは、この二人の丸がかえ旅行の〜 『ロッキード裁判とその時代』 立花隆(著)、朝日新聞社、1994年

〜額を推計。地方公共団体の予算編成における国の指針(目標)としての意味合いが強く、実際に地方公共団体が計画どおりに予算編成するとは限らない。●日本には約3300の地方〜 『経済のことが面白いほどわかる本』 小巻泰之(著)、中経出版、2001年


事実

 理論と現実の関係で、現実は実際だが、実際は現実についてとは限らず、より限定された表現だと言える。

〜ロオは大寺さんのベッドの下で眠ることで、最大の親愛の情を示したに他ならない、と。事実、大寺さんは満更悪い気はしなかったのである。 大寺さんの所には、一日置きぐらいに医〜 『懐中時計』 小沼丹(著)、講談社、1991年

〜いて、タリバンとビンラディンへ資金を提供する一方で、彼らの支援を受け入れてきた。事実、現在、カシミールで活動しているイスラム系過激派「ハラカト・ウル・ムジャヒディン」〜 『よくわかるイスラム原理主義のしくみ』 飯塚正人(著)、中経出版、2001年

〜には理解できないという非難である。この非難は詩人たちの最も好まないものであるが、事実、あらゆる近代詩が具えているエルメティスム(錬金秘法的難解さ)を頭から否定したり、〜 『河盛好蔵私の随想選 第3巻』 河盛好蔵(著)、新潮社、1991年




4-1-2 部分
その意味では

 理論に対する部分。

〜を与え、サッカーをより多くの人に愛されるスポーツにする第一歩とするべきだろう。 その意味では、日本は韓国と共に、アジアだけではなく、世界サッカーの今後の運命も託されていると〜 『週刊現代 2002年1月19日号(第44巻第3号、No.2165)』 ドゥンガ(著)/週刊現代編集部(著)、講談社、2002年

〜り、古代の歌垣のように、懐かしくも切ない魂の感情として記憶されるものなのだろう。その意味では、敗戦の直後に、あるいはその記憶がまだまだ生々しい時期に書かれた島尾敏雄の作品が〜 『はまべのうた/ロング・ロング・アゴウ』 川村湊(著)、講談社、1992年

〜厳密には保証金返還請求権を目的とするものであるから,特定債権上の先取特権であり,その意味では動産の先取特権のなかにあっては異質な存在であった。ただ,同先取特権が今回消えたと〜 『新しい民法』 北居功(著)/田髙寛貴(著)、有斐閣、2005年


というのも

 部分に対する全体としての理論。

〜名前でした。彼は間もなく、このような名前を選んだことを後悔することになりました。というのも、この名前は読者の多くに、カントが観念論者であると思わせるようになってしまい、カ〜 『よりよき世界を求めて』 カール・R・ポパー(著)/蔭山泰之(訳)、未来社、1995年

〜針であった。そして今も、一般論としては、この方針は間違っていない、と思っている。というのも、学会紀要や一般学術誌で発表したロンブンは、やはり現行の研究・分業システム、研究〜 『権力とはどんな力か』 大庭健(著)、勁草書房、1991年

〜いた。数人が「茶袋が昭和の玄米茶」を購入した模様。このような昭和時代の商品の再生というのも、この町の特徴である。「肉のかなおか」では、「手作りミンチコロッケ」を、「杵や」〜 『大分学・大分楽』 山口泰久(著)/杉浦嘉雄(著)、明石書店、2005年




4-1-3 等価
言い換えると

〜より高い周波数の正弦波を複数重ねることによって、様々な音色が作り出されるわけだ。言い換えると、すべての音は、様々な周波数の正弦波の集合体だということになる(図1‐8)。基音〜 『シンセサイザーの全知識』 安齋直宗(著)、リットーミュージック、1996年

〜とで得られるアドバンテージを、TD REBOのパラメーターは与えてくれるはずだ。言い換えると、あなたのトレードの仮定が反トレンドの見地から適用されるのならば、TD REBO〜 『デマークのチャート分析テクニック』 トーマス・R・デマーク(著)/柳谷雅之(訳)、パンローリング、2002年

〜日本は,17世紀以来の鎖国政策を放棄した.この政策転換をもたらしたものは,外力,言い換えると近代文明,特に科学技術の普遍性であった.これらが起こったのは,1839年のア〜 『形とシンメトリーの饗宴』 小川泰(著)、森北出版、2003年





4-2 意図

4-2-1 情報の操作
4-2-1-1 本題
つまり

 具体化に限るかと思いきや、そうとは限らない。集合論的であるように感じる。

〜探し出し、毎日のように江戸から横浜まで通って、その技法を初歩から学び直している。つまり、懸命に洋画と対決し、洋画と向き合いながら、自分たちの日本画を改良していこうと努〜 『子どもの歌を語る』 山住正己(著)、岩波書店、1994年

〜た公園の端まで行ってみた。公園の端は岩壁になっており、岩壁の向こうは虚空だった。つまり、ソヨンは切り立った崖の端に立っているのだった。足の下はソヨンがいつも土手から見〜 『四月の雪』 キム・ヒョンギョン(著)/吉野ひろみ(訳)、ワニブックス、2005年

〜査と取材と立花氏ならではの分析力でまとめられた「金脈の全体的な構造」のリポート、つまり「田中角栄研究」は、発表当初にはとくに反響を呼ばなかった。マス・メディアの政治記〜 『人間の事実』 柳田邦男(著)、文藝春秋、2001年


すなわち

 それが意味するところを指し示している。フローチャート的であるように感じる。

〜日常生活とのあいだにギャップがあると感じているなら、あなたは多数派に属している。すなわち、なんとかしてそのギャップを埋めたいと思っている親が大勢いるということだ。 だが〜 『家族の時間』 ウィリアム・J・ドハティ(著)/ バーバラ・Z・カールソン(著)/笹野洋子(訳)、講談社、2005年

〜れによって、それまで抑圧されていた心理的葛藤から自由にするということにあります。すなわち、このような訓練を積んでいくことによって、患者さんは自分で自分を催眠状態にみちび〜 『神経症を治す』 樋口正元(著)、保健同人社、1995年

〜から完全に外れて、アメリカの指揮下にすっぽり入ってしまう形で移行したばあいには、すなわちアメリカの完全な傭兵みたいになることを前提として差し出されたばあいには、その部隊〜 『いかそう日本国憲法』 奥平康弘(著)、岩波書店、1994年



4-2-1-2 補足
ちなみに

〜と呼び,その世界にどれだけ深く浸透することができるかという点に重きをおいている。ちなみに,同社とその従業員が作り出した伝説の一例としてつぎのようなものがある。1 顧客が〜 『テキスト企業文化』 吉村 孝司(著)、泉文堂、2004年

〜きたら、東京の地下鉄も外国人にとってもっと利用しやすくなるだろうと思ったりする。ちなみに、わが新村駅は240である。ただ、運賃は距離によって違うため、いちいち運賃表で調〜 『杯』 沢木耕太郎(著)、朝日新聞社、2004年

〜ています。 人間が運動に使う骨格筋(一般にいっている筋肉というのは骨格筋のことで、ちなみに運動に直接使わない筋肉は内臓筋、心筋といいます)は、あるエネルギー源を保有してい〜 『子供の運動能力を伸ばす本』 田中誠一(著)、ベストセラーズ、1992年




4-2-2 筆者や読者の想定
4-2-2-1 具体
実は

 理論に対する逆説的な実際。

〜こには、この根源的な問いかけがほとんど欠落していると言わざるをえないのである。 実は、この問いかけは、前世紀の半ばに、一人の日本人作家によってすでになされていた。安倍〜 『地球温暖化論への挑戦』 薬師院仁志(著)、八千代出版、2002年

〜ィの頭にある考えが浮かんだ。「ねえ、家を貸す件は手伝ってあげられるかもしれない。実は、トレヴァーが事業の準備にかかりっきりで、まだ家を見つけていないの。来週から講座が〜 『優しいめざめ』 ドナ・コーフマン(著)/高山真由美(訳)、ハーレクイン、2003年

〜済の活性化へ向けての政策であった。華やかな元禄文化も、経済の実態から言うならば、実はすでに成長のピークを越え、低成長へと移行していく時代の文化であったのである。 し〜 『吉宗と享保の改革』 大石学(著)、東京堂出版、2001年



4-2-2-2 部分
とはいえ

 理論に対する逆接的な部分。

〜彩は小さな声でうなずいた。 その一時間後、平穏な時間は終わった。3 地震だった。とはいえ、前触れなく建物全体が音を立てて揺れたとき、 「なんだ―!?」 「地震だろ」 芹〜 『攻撃天使』 高瀬ユウヤ(著)、富士見書房、2003年

〜バスであることを理解して、素直に身を、いや肌をまかすことができるようになった。 とはいえ、あのときの苦痛は激烈だった。彫清の使う束ね針は、むかしながらの裁縫針で、額の汗〜 『風転』 花村萬月(著)、集英社、2003年

〜だんだん絶望的になってゆかれる、そのお気持ちがわかる。2月27日(八名) 仕事とはいえ、縛るのはいやなものである。点滴のB様は、手を縛る私を見て、目に涙をためて、〜 『ルポ・有料老人ホーム』 大熊一夫(著)、朝日新聞社、1995年