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ジュニア算数オリンピック04年度ファイナル問題6 辺の和について、三角形の検出について

04年度ファイナル問題 問題6

『角ABCが=角BCA×2で、辺BC、辺CA、辺ABの長さがそれぞれa、b、cの三角形ABCがあります。いま辺BC上に角BAD=角CADとなる点Dをとり、AD=dとするとき、BDの長さを求める式として正しいものを(ア)〜(カ)の中から1つだけ選んで答えなさい。ただし、角Aは72度ではないものとします。
(ア)a - b (イ)b - c (ウ)c - a (エ)a - d (オ)b - d (カ)c - d』


前回の続き。

この問題の答えは、辺DCと、辺DCの垂直二等分線とACの交点による二等辺三角形を作図して、後は定理で確かめる、というもの。しかし前回は、自分が設定している定理の手順では、新しい情報は明らかにならなかった。そこで今回は、三角形定理ループの後に、角の和を求めるのと同じタイミングで辺の和も求めてみようと思う。それで上手く行くかどうか。


いや試すも何も、って感じだった。辺の和なんて、単純な角の和のように分かれている辺を記述するだけなのだから。

[1]AE + [0]CE = AC
[0]BD + CD = BC

side := [
 0 : [DE, CE, BD],
 1 : [AB, AE]
]

で[0]にも[1]にも作図されたE以外の情報が含まれている。だから一番上の式は元の図の新しい関係で、それを明らかにしたこの作図には意味があったと言える。

その他の作図も同じように見ていったが、新しく二等辺三角形を作図してから、イコールの辺が更新されていなかったので、どの問題もこういう風にはならないと分かった。
 


ついでに、三角形の検出についても考えておく。
今の自分の仮説では、対頂角や平行線の同位角や錯角が同じ大きさになるというのは定義に過ぎないし、角の和や辺の和もほとんど定義で、三角形定理ループによる弾き出し以外は、作図によって新しく情報を獲得することは無いんじゃないか、という気がしている。なので、本当はこの二等辺三角形の作図の後に控えている、同じ三角形の同じ長さの辺上への作図も、その作図した三角形の他に何か新しく三角形を作図してないと駄目なんじゃないかという気がしている、正しいかどうかは分からないが。

まあ例えば三角形ABCを辺BCで反転させるように同じ三角形を作図した場合、点Eを追加して辺BEとDEとCEを引く感じになるのだけど、その場合は作図に含まれる点EとBとDとC以外の、点Aと点Eで新しく三角形が生まれているかというのを、いつも通り点Eに着目して調べるということになるのだと思う。

あと、同じ三角形同士で新しく三角形を作っているだけのものも、外して良いかもしれない。
 


まあしかし前途多難というか、いつか三角形定理ループの1つ1つの確認だとか、部分的に自分でプログラムを組んで自動化するかもしれない。そうでもしないと多分追いつかない。人間の思考のエミュレートという原則は守れていると思うけど。普通にこういう風な思考回路でやっていると思うし。
 


本当にちなみにだけど、三角形の内角が二直角になる理由も書いておく。

まず、そこから少しでも内側に傾けると三角形になってしまうような、三角形にならないギリギリの「コ」の字型の二直角を考える。その三角形にならないギリギリを維持したまま上(や下)の一辺を動かすとして、対のもう一辺も並行を維持したまま同じだけ動くことになる。角度を足したり引いたりする分だけ、もう一方でも引いたり足したりされる。
で、その並行の状態から少しでも内側に傾けた場合、新しく生まれる角は錯角だとか同位角だとかで、内側に傾けただけと同じ角度になる。
まあ、そういうわけで三角形の内角は二直角になるという。

角の和を考える時の外角の、これを定義として考えて良いのかどうかっていうのは。それを言うなら三角形定理ループも定義なのではないかとも思えるし、いやそうでも無いか?
まあ、そもそも今の定理の確認の流れがそのまま正しいということはまず無いだろうし、とりあえずということで。