最後に記述できなかった問題を書き残しておく。
『立体の面を、違った色でぬり分ける問題です。自由に曲げたりねじったりすることができる特殊なゴムでできた正三角柱があります(図1)。
これを曲げて、AとD、BとE、CとFが重なって、辺もぴったりと重なるように底面どうしをはり合わせます(図2)。このように、立体をねじらずに曲げて、底面どうしをはり合わせた立体を「基本の形」と呼ぶことにします。
こうしてできた基本の形の面を、つながった面は一つの面だと考えてぬり分けます。すると正三角柱の場合、基本の形の面をぬり分けるのに、3色が必要となります。
今度は、正三角柱が基本の形から、いったん底面をはがして、立体をねじりながら(図3)、底面ABCを120度回転するまで立体をねじって、AとF、BとD、CとEが重なって、辺もぴったりと重なるように、底面どうしをはり合わせます(図4)。これを「基本の形を120度ねじった立体」と呼ぶことにします。
(問い1)正三角柱の場合、基本の形を120度ねじった立体の面をぬり分けるには、何色必要でしょうか。
今度は、同じ材質でできた正四角柱の場合で考えます。基本の形を次のようにねじった立体を作って面をぬり分けるとき、必要な色数を答えなさい。
(問い2)90度ねじった立体では、何色必要ですか。
(問い3)180度ねじった立体では、何色必要ですか。
さらに、同じ材質の正三角柱から正十五角柱まで、13種類の正多角柱を使って、基本の形から、底面どうしの辺や頂点がぴったりと重なるように、いろいろな角度にねじった立体を作って、面をぬり分けます。それぞれの正多角柱の場合の、ぬり分けるのに必要な色の数の種類について、下の問いに答えなさい。
(例えば、基本の形が4色必要で、ねじった立体では、必要な色の数が1色、2色をくりかえすような正多角柱の場合、必要な色の数の種類は3種類となります。)
(問い4)ぬり分けるのに必要な色の数の種類が、もっとも多いのは正何角柱の場合でしょうか。
(問い5)ぬり分けるのに必要な色の数の種類が、基本の形も含めて2種類しかないものは、正何角柱の場合でしょうか。すべて答えなさい。
』
『人口1000人の村に1000軒の家があり、村の人はみんな一人で住んでいます。この村では、お正月にすべての村の人が、自分の家からいちばん近い距離にある家に1枚だけ年賀状を出します。家どうしの距離はみんな違います。また、村の外から年賀状は来ません。
さて、この村では、一人の村の人が最高で何枚の年賀状をもらえますか。その理由も答えなさい。』
こういう問題は実は本質的な課題だという気がする。
『円周上に点がいくつかならんでいます。これらの点を一つおきに直線でつないでいったところ、すべての点を通って、はじめの点にもどりました。こうしてできた図形のとがった部分の角度(図の黒い角の部分)の合計は2700度でした。
円周上に点はいくつありますか。
』
『端に火をつけると、ちょうど8分で燃えつきるロープが何本もあります。このロープを使って時間がはかれます。
たとえば、1本のロープの両方の端に同時に火をつけると燃えつきるまでに4分。1本のロープの一方の端に火をつけ、燃えつきると同時に次のロープの一方の端に火をつけると16分がはかれます。
では、下のルールのもとに、6分、7分、9分、10分、11分、12分をそれぞれはかることができるでしょうか。はかれるものには○、はかれないものには×を回答欄につけなさい。
ルール1:使えるロープは1つの時間をはかるのに3本以内とする。
2:火を付けるのはロープの端だけ。
3:同時に火を付けるのは何箇所でも良い。
4:火は途中で消せない。
5:ロープを切ったり、折ったりしてはいけない。』
『1枚の紙の上に何個かの点があるとき、以下のルールにしたがって点と点をまっすぐな線で結びます。
ルール1)どの点も最低1個のほかの点と結ばれるようにする。
ルール2)線どうしは交わらないようにする。
このとき、線でかこまれた部分を「区域」とよび、その個数を数えます。
たとえば6個の点があるとき、(図1)や(図2)の場合は3個、(図3)の場合は4個の区域があることになります。
いま、1枚の紙の上に2006個の点があり、これらの点どうしをルールにしたがってまっすぐな線で結んで2006個の区域を作るとき、最小で何本の線を引いたらよいですか。
ただし、どの線も必ず区域をかこんでいるものとします。』
これも本質的な課題で、答えに必要な理由がなんか抽象的な気がする。